アーナンダでは「リンガムマッサージ」を中心とした、心と身体の癒しをテーマとした施術を行なっています。長いですが、私たちがどのような思いでリンガムマッサージの施術を行なっているのかということについて、まとめました。
1. リンガムマッサージとは何か
リンガムマッサージとは、タントラの思想を背景にしたボディワークの一つです。身体だけのマッサージではなく、身体と心のつながりを大切にする施術です。
「リンガム(Lingam)」はサンスクリット語で「象徴」「印」を意味しています。一般的には、男性性の象徴として男性器をあらわしますが、単に性器をのものをあらわすわけではありません。その生命力やエネルギーも含めた男性性の象徴としてとらえられています。

バリには、何度か行っているのですが、リンガム(男性器)が祀られている場所がたくさんあります。日本でも、男根を祀った神社もありますね。本来は、すごく神聖なものだと考えられていました。
現代では、「リンガムマッサージ」という言葉から、性的なサービス、いわゆる手コキのようなイメージをされるかもしれません。しかし、本来のリンガムマッサージの本質は、もっと奥深いものだと考えています。それは、身体の感覚を取り戻していくということ、もっとスピリチュアル的にいうと自分自身とのつながりを取り戻すということでもあります。
多くの人は、日常生活の中でl、無意識に身体を緊張させ、また感覚を切り離して生きています。特に、現代の競争社会では、感覚が優位であると心が傷ついたり、苦しくなってしまいます。ですから、感覚のセンサーを鈍感にすることで、なんとかこの競争社会で生き残り、勝ち残ろうとしています。言い方を変えれば、鎧をまとって戦っていると言えます。特に、男性はこの傾向が強くあります。
この鎧は、戦いの疲れを癒す時には脱ぐ必要があります。しかし、鎧を常にまとっているため、脱ぎ方を忘れてしまったり、または鎧を着ていることすら忘れてしまいます。鎧を脱ぐことで、本来の感覚が取り戻されていきます。
アーナンダは、風営法の許可をとった性風俗店ですが、一般的な風俗店のように、興奮して、刺激して、射精をするという直線的なものではありません。ゆったりとした、優しい刺激を通して、心を解放していっていただきます。
2. リンガムマッサージの起源とタントラとの関係
リンガムマッサージはタントラの伝統に由来するマッサージです。ここ、タントラというものについてご説明して行きます。タントラとは、サンスクリット語の言葉です。タン(広がる・伸ばす)と、トラ(道具・方法・解放)の2つが組み合わさったものです。
現代では、タントラという言葉は、なんとなく性的なもの、隠されたものという印象がありますが、実はそうではありません。タントラ哲学という言葉もあるのですが、タントラの重要なポイントは、「ジャッジをしない」「すべてをニュートラルに捉える」の2つです。
私たちは、生まれた時は身体も心も素っ裸でした。しかし、大きくなっていく中で、親からかけられる言葉や期待、友達との付き合い、社会の常識、このようなものにさらされて、自分の価値観が形成されていきます。そして、あれはいい、これはだめというジャッジをしていきます。「男は泣いちゃいけない」「性は恥ずかしいもの」といったものが典型的です。
一般的な宗教観や精神修行では「身体は提示なもの」「性はタブーであり性欲は越えるべきもの」とされています。しかし、タントラはそうではありません。身体も、感情も、性も、すべてが生命の根源であり大切なものです。
3. アーナンダのリンガムマッサージ 施術の流れ
リンガムマッサージは、いきなり身体に触れるところから始まるものではありません。まずは、現在の体調や心の状態、これまでの経験などについてお話しをお伺いします。話したくないことは話さなくても大丈夫です。言葉にできない感覚があっても問題ありません。状況に合わせて、施術を組み立ていきます。
施術の前にはシャワーを浴びていただきます。寒い季節は湯船に浸かっていただくこともあります。体が温まっている方が体も心も緩みやすくなります。
施術は、いきなりリンガムのマッサージではありません。セラピストや施術のご希望にもよりますが、タイ古式マッサージを中心としたリラクゼーションマッサージで体を整えていきます。アーナンダでは、オーナーセラピストである高山じゅりがタイ古式マッサージや、カルサイネイザンのインスタラクターでもあるため、セラピストは随時、研修を行なっています。
リンガムの施術は、性器への刺激や快楽だけを目的とするものではなく、身体感覚と意識のつながりを回復していくものであると考えています。優しく撫でたり、時には激しいストロークがあったり、48の手技を用います。